前沢曲家集落〔重要伝統的建造物群保存地区〕 -福島県南会津町前沢-
2021 / 08 / 20 歴史コラム
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福島県南会津町の前沢曲家集落は、曲家の統一した家並みが残されており、国の重要伝統的建物群保存地区に指定されいます。
13棟の建物は全て住居として使用されており、敷地内に入ることはできませんが、一棟が資料館となっており建物内が見学できます。
この集落は明治40年(1907)の大火で焼失しましたが、その後中門造りといわれる民家を、新しい工法で一斉に再建したため、曲家の統一した家並みが出現しました。
南会津地方の重要伝統的建物群保存地区には、大内宿(下郷町)のような有名な観光地も場所もありますが、前沢集落ではセミの声だけが響き、時間が静かに流れて行きます。集落全体が博物館化しており、入るのに300円の入場券が必要です。
南会津の山間部など寒村のイメージがありますが、見たところ舘岩川に沿って平地が広がり水田が多く見られるので、米はそこそこ収穫できるのではないかと思います。ただ、豪雪地帯で冬が長く、家屋にも曲家のような工夫が加えられたのでしょう。
集落の周りのふるさと公園ではカキツバタなどの花が咲き、水車小屋からは静かな音が響いてきます。日本の原風景、大切に保存したい場所です。
地図 – 前沢曲家集落
前沢景観保存会
南会津町観光物産協会
撮影日:2021年06月09日